要介護者や末期がん患者も
2065年には日本の総人口の3人に1人が65歳以上、そして4人に1人が75歳以上の高齢者になると推計されており(平成29年度政府統計)、わが国の超高齢化は待ったなしの状態にある。そのような中、最近登場したのが「介護スナック」である。その発祥は、神奈川県横須賀市の「介護スナック・竜宮城」で、市の北端に位置する追浜駅から歩いて2分ほどの商店街の中にある。店の外観は、古びた商店街の中では特に目を引くもので少し奇抜でさえある。中に入ってみて詳細な説明を聞かない限り、その第一印象だけが独り歩きしてしまうかもしれない。
(略)
店の経営者は地元横須賀で介護関係の事業を多角的に展開する40代前半の青年実業家・佐々木貴也さんである。もともと鍼灸師としてキャリアを開始した佐々木さんは、介護事業で培ったさまざまなノウハウを、このスナックに活かしている。
お客は原則65歳以上で、介助者も一緒に来店することが多いが、介護車両による送迎サービスもある。店内は完全にバリアフリー化されているのみならず、認知症の人が勝手に外に出てしまわないよう入口に暗証番号式のロックが設置されているなど、細かいところに気配りがなされている。トイレは要介護の人のためにオムツ替えもできるしつらえになっている。しかし、店の内装には福祉施設の要素はみじんも感じられず、むしろ華やかな装飾が施されており、お客を楽しませる創意工夫に富んだものとなっている。
(略)
店のスタッフは、佐々木さんが経営する介護関連事業で働く看護師、介護士、理学療法士などが出張して入る。お客の来店前には家族や施設(老人ホームなど)の職員などと打合せ、飲ませても大丈夫な酒の種類や量を綿密に決めておく。
気になる料金は
送迎付き、飲み・食べ・歌い放題で8000円。
送迎なし2ドリンク、1フード付きで3500円
との事です。
やや高めの気もしますが、、、 面白い試みですね
NHK
65歳以上限定!? 介護スナックとは
https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/12/1212.html
スナックは現代の“公民館”!?
和久田
「カウンターの中に立つことにも人気が出てきているっていうのは、驚きましたけど、やっぱり普段の交友関係では出会えないような人と、思いがけない出会いが広がりそうですよね。」
赤木
「高瀬さんは、スナックってどんな場所ですか?」
高瀬
「ママに生き方について厳しく指導を受けたりとかですね、初めて会った人と一緒に歌を歌って盛り上がったりすると。
コミュニティーっていうのは、あるような気がしますね。」
赤木
「スナック研究会の谷口教授によると、『スナックは過疎の村や離島でも多く、まさに公民館のように、地域コミュニティーの核となっているところが多い。こうした「公民館」的な役割が、都会でも見直され始めているのではないか』ということです。」
首都大学東京 谷口功一教授
「知らない店でもドアを開ければ受け入れてくれて、知らない人とでもすぐに普通に話せる。
昼間の世界での社会的な地位とか、経済的な地位とか一切関係なく、フラットにしゃべり合えるような特別な場所。
そういう社会公衆衛生上の機能もある。」
なかなか良いかも?